熱中症による後遺症も

日本の夏は年々厳しさを増しています。

今年もすでに多くの人が熱中症で倒れているそうです。

救急搬送しようにも搬送先が

見つからないほどの状況とも…

ただ体内に熱がこもって倒れるだけ、

身体を冷やせば回復する……

そのように認識している方は、注意が

必要かもしれません。

 

熱中症で起こりうる症状例

・熱中症を発症してから仕事の効率が落ちた

熱中症で救急搬送された男性が、

回復後、以前のように職場に復帰したところ、

以前のように仕事をこなせなくなった

というケースです。

違和感のポイントを突き詰めると、

原因は物覚えが悪くなったこと、

忘れっぽくなったこと、

集中力が低下したこと、

総合的な判断力が低下し、

ミスが起こりやすくなったことが

挙げられます。

 

・熱中症を経験してから不眠症に悩んでいる

自宅で熱中症に倒れ、回復後はずっと

不眠症に悩んでいるという女性のケースです。

原因を暑さによる自律神経失調症

とする声もありますが、

熱中症の後遺症を指摘する声もあります。

 

・熱中症からの回復後、アルツハイマーを疑われた

熱中症から回復した後、

新しいことを覚えられなくなった

というケースです。

物覚えが悪くなり、ろれつが回らなくなり、

会話に支障をきたすことが増え、

熱中症の後遺症が発覚しました。

 

・手足がうまく動かない、ふらふらする

熱中症からの回復後、

よく転ぶようになったというケースです。

これは熱中症による脳の後遺症の一種、

小脳障害だと思われます。

小脳障害でも運動機能の異常や、

記憶障害が現れる場合があるようです。

熱中症に罹ってから倦怠感、頭痛、めまい、

ふらつきなど、常にない症状が

長く続くようでしたら、

医療機関を受診するようになさってください。

 

脳は非常に熱に弱い組織で構成されています。

熱中症で脳内の温度が急上昇すると、

脳血管にもダメージが加わり、

脳内の血流障害が起こります。

また、脳の組織そのものにも熱による

損傷が受ける恐れがあります。

脳の酸素や栄養素欠乏と

高温は容易に中枢神経障害を引き起こすのです。

吐く、痙攣するなどの分かりやすい症状がなくても、

災害級の猛暑の中ではいつ脳障害が

起こっても不思議ではないでしょう。

 

夏に加速する!?脳の老化にストップを

夏の暑さは脳の老化を加速する力を

持っているわけです。

もちろん、脳だけに限った話ではありません。

外見年齢も、各種臓器の残存機能にも

悪影響が懸念されます。

夏の老化対策について、

今回は、いくつかのアイデアを

ご紹介したいと思います。

 

軽い運動をまず3か月継続する

夏バテ予防や老化予防で

おなじみの方法ですが、こちらは

脳から見ても有効だと言われています。

というのも、軽運動でも継続すれば

 

脳の神経機能を改善する効果が

期待できるからです。

東京都の医学研究所で行われた調査によると、

最低でも3か月は軽運動を継続する

必要があるとのことです。

もちろん、軽運動による脳の活性化

維持するためには、3か月が経過して

以降も継続する必要があります。

注意点として、暑い日には空調が効いた

室内でできるタイプの運動を選ぶこと、

感覚に頼らず、時間を決めて

定期的に水分補給をすること、

水分摂取はジュースや缶コーヒーなど

糖分過多になるものを避けた方がよいです。

 

自律神経を酷使していない?チェック!

夏のクーラー病、むくみ、倦怠感、

食欲不振、不眠傾向は、自律神経に

負荷がかかっている証拠です。

自律神経が乱れていると血流が悪くなり、

熱中症を引き起こしやすくなります。

ストレスが原因で自律神経が乱れている方、

職場環境のせいでクーラー病を

我慢せざるを得ない方、暑さそのものが原因で

自律神経が乱れている方は、

それぞれ原因に応じた対策を!

 

ダンスミュージックを流しながら家事をする

外出の機会が少ない主婦の女性におすすめの

アイデアです。

ダンスミュージックを流して、

音楽に乗りながら家事をするのだとか。

東京都の医学研究所によると、

リズム系の音楽を聴くだけでも

脳の認知機能促進効果が認められるそうです。

 

携帯電話は利き手じゃないほうで操作する

九州大学大学院医学研究臨床神経生理学教授の

飛松省三氏が考案した脳トレの手法に、

物をつまむときには

人差し指と親指以外の指を使う

というものがあります。

これはその応用編です。

脳が対応する運動野のなかで、

指は大きな領域を占めています。つまり、

普段あまり使わない指で

携帯電話を操作するだけで、

脳に大きな刺激を与えられる、という手法です。