昔からかぼちゃは魔除けや病除けに
2022年と2023年の冬至はいずれも
12月22日のようです。
一年で最も夜が長く、
陽気の力が弱くなるこの日には、
ゆず湯とカボチャで魔除け、厄除け、病除け
をする風習がありますよね。
冬至にカボチャが食べられるようになったのは
江戸時代のころだったと言われています。
西洋医学が根付くよりずっと前の時代から、
日本人は経験的に
「カボチャは脳卒中(中風)予防に役立つ」
「カボチャを食べれば風邪に強くなる」
と知っていたのです。
カボチャの栄養構成と病気の関係を
把握していたわけでもないのに
カボチャの力に気づいたわけです。
もともとは色合いが魔除けになると
考えられていたようです。
その力を食べて取り込もうとしたのは、
非常にシンプルで、なおかつ合理的な
発想だったと言えるのではないでしょうか。
カボチャの栄養を無駄なく取り入れてみる
カボチャの健康効果を支える栄養素は
「ビタミンE」「ビタミンC」「βカロテン」
「カリウム」「食物繊維」などです。
部位としては皮に「βカロテン」が、
種に脂肪酸やミネラルが集中しており、
できるだけ丸ごと食べるようにしたいところです。
また、ビタミンCなどは水溶性で、
ゆでるような調理で流出してしまいます。
調理法によってはせっかくの健康効果が
失われてしまうため、注意が必要です。
カボチャの栄養を無駄なく
取り入れられる食べ方をご紹介いたします。
電子レンジで超簡単!カボチャチップス
カボチャを薄くスライスして水気をふき取り、
重ならないように並べて電子レンジで
パリッとするまで加熱するだけという
「超」がつくほど簡単なレシピです。
電子レンジにかける時間は
500Wの場合裏表それぞれ2分程度で、
お好きな食感になるように様子を見て
調節していただきたいと思います。
近頃ではお野菜チップス専用調理器具も
出回っていますよ。
調味料として少量のオリーブオイルや
エゴマ油をかけて食べれば、
βカロテンやビタミンEの吸収率がアップします。
トッピングでパセリやゴマを散らすと華やかな一品になります。
包丁も使いたくない方でもOK、そぼろ肉カボチャ
カボチャチップスは包丁を使うのが面倒、
と思われた方、OKです!
包丁もまな板も使わない調理法をご提案いたします。
用意するものは……
*食材:カボチャ、ひき肉、めんつゆ、片栗粉、水*
冷凍のカット済みカボチャを用意すると
包丁も使わずに済みます。
ひとり分の目安は小鉢に1杯程度、
これに対してひき肉はだいたい50gです。
豚肉ならそぼろ肉でもしっかりした
歯ごたえを楽しめますし、
鶏肉ならばカボチャとなじんで邪魔をしません。
お肉の種類によって違う味わいの料理になります。
めんつゆは用途に合わせて希釈したものを、
ひとりあたり100mlで用意してください。
片栗粉はひとりあたり小さじ半分に
対して小さじ半分の水を合わせておきましょう。
*調理器具:電子レンジ、深めの耐熱皿*
深めの耐熱皿にめんつゆ、ひき肉、カボチャの順で入れます。
カボチャは皮目が表になるように並べます。
隙間ができるようにフタをして電子レンジへ!
目安は700Wの場合10分程度で、
カボチャに柔らかい部分、
固い部分のムラが出るようなら、
カボチャの配置を入れ替えるように
かき混ぜて1分、2分と加熱時間を足して調節してください。
十分に柔らかくなったら、電子レンジから
取り出して熱々のうちに水溶き片栗粉を加えて混ぜます。
余熱でとろみがつくはずです。
おかずにもう一品!茶巾カボチャ
カボチャ、豆乳、有塩バターを合わせるだけの
「茶巾カボチャ」をご紹介いたします。
調理器具は包丁、まないた、
電子レンジ、耐熱容器、へら、ラップの6つです。
まず、きれいに洗ったカボチャから種とワタを取り除きます。
一口サイズにカットして、
耐熱容器に並べてフタをし、電子レンジで加熱します。
加熱時間は100gあたり600Wで2分程度が目安です。
つぶせるくらいの柔らかさを目指して
加減してください。
カボチャが柔らかくなったら、
豆乳少々と有塩バターひとかけらを加え、
へらで練り合わせます。
よく混ざったら、一口ずつ取り分けてラップで包み、
丸く形成して頭の部分をきゅっと絞りましょう。
これで「茶巾カボチャ」の完成です。
これだけだと味がシンプルすぎると感じる方には、
フライドオニオンやクラッシュベーコンなどの
トッピングによるアレンジをおすすめいたします。
普段料理をしない方や、料理に手間も時間も
かけたくない方でも簡単に挑戦できる
カボチャの食べ方をご紹介しました。
いかがでしたか?
もう少し手間をかけてもいい、
汁物で身体の内側から温まりたいという方には、
カットしたカボチャと刻んだ玉ねぎを牛乳で煮こみ、
ブイヨンやコンソメで味付けしたミルクスープや
シチューなどもおすすめです。
汁ごと食べるタイプの料理ならば、
溶け出したビタミンや食物繊維も無駄なく摂取できます。