姿勢が悪い、病気にもつながる生活習慣
人類は重力に逆らって二足歩行を始めた時から
腰痛に悩まされはじめたそうです。
腰痛は脊柱の病気で
文字通り身体の柱である脊柱は椎骨という
骨が並んだ可動性のある関節の集合体であり、
そのおかげで私たちは振り返ったり、
しゃがんだり、上を見たりといった動作が
可能になっています。
脊柱は可動性を得た代償として、
構造的な弱さや耐久性の低さといった
不安要素が芽生えました。
脊柱が湾曲したり、神経の通り道である
脊柱管が狭窄したりと、ゆがみによる腰痛が
起こるのはそのためです。
これからピックアップする症状に
お心当たりがある方は、
身体がゆがんでいるサインかもしれません。
背骨だけでなく、骨盤や、足や腕にも
ゆがみは起こります。
ぜひ今日から対策を始めるきっかけになればと思います。
まずは悪い姿勢を続けていると現れるトラブルから
ご紹介します。
姿勢が悪いとこんな症状にでてる!?
悪い姿勢を続けるだけで脊柱を始め、
全身の骨格にゆがみが生じます。
骨格のゆがみが引き起こす病気と、
悪い姿勢につながりやすい生活習慣などをリストにしました。
- 悪い姿勢が引き起こす病気・症状
なんとなくいつも息苦しいと思う方は、
普段から姿勢が悪くなっている可能性があります。
脊柱のゆがみが悪化すると、
無気肺、肺炎、肺気腫といった重篤な病気につながりかねません。
・悪い姿勢が引き起こす消化器系の病気
脊柱がゆがむと消化器系の臓器も圧迫されます。
パフォーマンスの低下による便秘、
消化不良、食欲不振、腹部膨満、腸炎、胃潰瘍、
食道裂孔ヘルニア、逆流性食道炎といった
病気の原因になります。
逆流性食道炎は誤嚥性肺炎にもつながるので、
胸やけやむかつきが常時消えないという方は
病院を受診なさることをおすすめいたします。
・悪い姿勢が引き起こすその他の症状
「その他」の症状としては、集中力の低下、
うつ症状、耳鳴り、頭痛、肩首腰の痛み、
めまい、自律神経失調症、老化などがあります。
身体がゆがむと血行不良になります。
傷ついた細胞を修復したり、
新しい細胞に入れ替えたりと、身体の若さを保つ機能は
血液によって栄養を供給されて初めて働きます。
悪い姿勢、身体のゆがみは、通常よりも早く
老化を推し進める恐ろしい要素でもあるのです。
姿勢の悪化を招く生活習慣
・デスクワーク
2019年に行われた調査では、
日本人の平均デスクワーク時間は7時間だったのだとか。
しかし、デスクワークは姿勢の悪化を招きます。
血流の悪化、筋肉の代謝低下を引き起こし、
さらには心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、がん、
認知症などのリスクを高めるとまで言われています。
毎日デスクワークしている方はご用心を!
・スマートフォンなどの携帯端末
あなたは毎日どれくらい携帯端末を使っていますか?
コロナ禍以降、日本人の携帯端末使用時間は
増えたそうです。
2021年に行われた調査の結果は1日あたり約4時間もの間、
携帯画面を見つめて過ごしているのだとか。
しかも、18歳から22歳に対象を限った調査では
1日あたり5時間以上という人も多かったとのことです。
携帯端末の使用法としては、動画サイトで映画を見たり、
ゲームをしたりと、通話以外が目立ちました。
長時間のめりこむように携帯画面に集中すると、
頚椎、つまり首の骨に特徴的な変化が起こります。
健康診断でストレートネックと言われた場合は、
携帯端末を使いすぎているサインです。
・リモートワーク
リモートワークの増加で外出の機会を失った方、
多いのではないでしょうか?
デスクワークに従事していても、
会社に通勤していれば少しは歩くものです。
ところが、リモートワークでは家から1歩も出ずに始業になり、
終業になります。
気付けばもうずっと空を見ていない、
そんな方は危険です!
運動不足による筋力低下、血行不良、
姿勢の悪化が相乗効果で老化を加速します。
・身体の一部にだけ負荷がかかるスポーツ
身体を動かすのはいいですが、身体の一部、
あるいは左右のどちらかにだけ
負担がかかるスポーツは、姿勢を崩す原因になります。
右腕を前に振る動きが多い方は、右
腕を同じだけ後ろにも振り、また、左腕も同じだけ前方へ、
後方へと、身体の各部位の運動量を
バランスよく整えるといいかもしれません。
・その他
偏った食生活、喫煙、睡眠不足なども
血行不良やエネルギー不足を引き起こし、
身体の細胞が持っているポテンシャルを
発揮できなくなる要因になります。
そうして徐々に進行した骨の劣化、
筋力の低下もまた姿勢を悪化させます。
悪い姿勢で過ごすこと、また、そのために
身体がゆがむことがどれくらい怖いことなのか
振り返ってみませんか?