亀の寿命は長い!その理由
人は酸素と水がなければ生きていけません。
人類の生存に適した大気と水を湛えた奇跡の惑星、
地球の上で、ひとは毎分、毎秒、呼吸を繰り返して
生命を維持しています。
呼吸は自律神経が司る機能で、
通常は呼吸を意識することさえないはずです。
しかし、無意識の弊害というべきか、
ストレスなどの影響を受けると
すぐさま変調をきたしてしまうのです。
呼吸と健康寿命との間には密接なかかわりが
あるのではないかと思います。
例えば、睡眠時無呼吸症候群という
呼吸障害をご存知ですか?
私の周りにも睡眠時無呼吸症候群の方が
いるので、どのような症状なのかを
ある程度は理解するようになりました。
睡眠中に呼吸が低下する、
あるいは完全に止まってしまう時間がある
などの症状を総称して「睡眠時無呼吸症候群」といいます。
この呼吸障害を患っている方は
寿命が短くなる傾向が確認されているそうです。
また、重症睡眠時無呼吸症候群の場合、
健康な方に比べてがんリスクが4倍に増えると
指摘されています。
東洋の思想の中で長寿の象徴である亀、
彼らの呼吸もまた特徴的です。
人類に比べて非常に「息が長い」のです。
呼吸の回数が少なく、細く長く、
ごくゆっくりとおだやかに
繰り返されているのだそうです。
『呼吸と連動して心拍数も少なく、
代謝がゆっくりで、結果として
長命になっているのではないか』
という説が主流になっています。
「息の長さ」を確かめるには、
普通の呼吸を繰り返す中で
どれだけ息を止めていられるか、
時間を測ってみませんか。
30秒間も息を止めていられれば「息が長いほう」
ではないでしょうか。
ところが、亀は活発に活動している時ですら
1時間も息を止めていられるのだとか。
ほとんど動いていない時であれば3時間ものあいだ
息を止めていられるとのことです。
有酸素運動で「呼吸筋」を鍛える
転ばぬ先の杖として、病気と老いを遠ざける
「呼吸法」をご紹介します。
すでに何らかの病気を発症してしまった方にも、
ご参考にしていただければ幸いです。
呼吸そのものを意識するより
先に始めたいのが「呼吸筋」の機能向上です。
肺の周りには胸郭を広げたり、
閉じたりする筋肉が存在していて、
呼吸機能を司るところから「呼吸筋」と
呼ばれるようになりました。
この「呼吸筋」のうち、持続力を担当する
「赤筋」は、脚部の筋力とどういうわけか
連動しているのです。
ウォーキングやジョギングといった有酸素運動には、
呼吸筋を健全に保ち呼吸を改善する効果が
期待できるわけです。
歩行に問題がない方は1日あたり8,000歩程度を
目安に歩いてみるといいかもしれません。
膝関節などの痛みで思うように歩けない方は、
自転車タイプのトレーニング器具を使うか、
実際に自転車をこぐのもいいでしょう。
呼吸筋の強化による健康寿命の延伸を
真に願う方については、
最終的に目指す運動強度は
長寿遺伝子を活性化させるレベルです。
次の記事で、具体的な呼吸法や
呼吸と寿命についてもさらに考えていきたいと思います。